こんにちは、ゾウつかいです。
高齢者と障がい者の避難について考えていたところ、ちょうどいいテーマの講義があったので参加してきました。
今回のテーマは「能登半島地震から見えてきた高齢者・障がい者等の避難生活と課題について」。
避難について自分や家族のことは1番にかんがえると思います。
でもまわりをみると手助けを必要としているひとがたくさんいると思いませんか?
そんな手助けを必要としているひとについて学んできました。
自助の限界
防災について学びはじめると真っ先にいわれるのは
- 自助(じじょ)
- 共助(きょうじょ)
- 公助(こうじょ)
の3つです。
まずは自分自身を守る「自助(じじょ)」ですが、
非常用バッグをそなえたり、避難経路をかんがえたり実際に行動しているひとはおおいのではないでしょうか。
「共助(きょうじょ)」は自助のつぎにいわれる、まわりとの「たすけあい」です。
まわりとの「たすけあい」はもちろん自分や家族以外のひとたちがまわりにいてはじめて「たすけあい」ができます。
2024年に石川県でおこった能登半島地震はその名前のとおり石川県の能登半島でおきました。
とくに奥能登といわれる被害のおおきい地区はとくに過疎化が進んでおり、高齢化しています。
まわりが高齢化している、また過疎化し人がいない状況ではどうでしょうか。
「たすけあい」どころではなく自分でどうにかしないといけない「自助(じじょ)」に頼らないといけません。
ですが自分がすでに高齢であったり、障がい者であるならば「自助(じじょ)」はどうでしょうか。
自分や家族でどうにもできない問題があったり、避難したくてもできない状況であったり自分たちではどうにもできないことがあります。
高齢化や過疎化がすすんでいる地区では災害がおこったとき、「自助(じじょ)」の限界をむかえるのです。
実際におこっている問題
実際に災害がおきたとき、どのような行動をとりますか。
安全なところを探してにげます。
避難先として真っ先に思いつくのは避難所になります。
避難所へ逃げるには避難所へいかないといけません。
健康な人なら非常用持ち出し袋をもって避難所へにげることができます。
では自分が高齢者だったらどうでしょうか。
身体は思うように動かず、崩れた家のなかから外に出ることができるでしょうか。
目の見えない障がい者だったらどうでしょうか。
普段生活している家の中もぐちゃぐちゃになっていて外に出ることもできません。
なんとか外に出られたとしてもいつもと様子は違います。
どこが崩れているかもわからない。
どんな危険があるかわからない。
なにがどうなっているかわからない中では避難なんてできるわけがありません。
だからたすけあいである「共助(きょうじょ)」が必要なわけです。
ではなんとかまわりの「たすけあい」もあって避難所にたどり着けたとします。
せっかくたどり着いた避難所は
- 床に雑魚寝
- 土足で体育館に出入りし不衛生
- 高齢者であふれている
とても安心してすごせる避難所ではありません。
安心してすごせない避難所である結果、
災害関連死の93%が65歳以上の高齢者であるといいます。
高齢者や障がい者でも安心して過ごせる避難所でなかったために
肉体的、精神的負担から災害関連死へとつながります。
あらゆる世代の命を守る避難所へ
ある住民にとっての「避難所」は別の住人にとっての「受難所」です。
誰かが満足できている避難所があったとしても、ほかの誰かは我慢しています。
それは高齢者や障がい者だけではありません。
自分以外のみんながすこしでも快適に過ごせるような避難所をつくっていかなくてはいけません。
そのためには日頃からいろいろな人たちから話を聞いておかなくてはいけません。
とくに成人や健常者以外の方たちです。
普段の生活の間から話をきいておき、対策に盛りこんでおく必要があります。
すでに避難所開設にむけてマニュアルをつくってある地区はおおいと思います。
ではその避難所は完成形ですか?
つぎに考えていかないといけないのは避難所のアップデートです。
いま想定できている問題を盛りこんだ避難所にさらに住民の声を細かく聞いてアップデートしていくのです。
災害は弱者のところに集まります。
どうやって弱者を救う避難所をつくるのか。
避難所のアップデートは弱者に注目しておこないます。
ここで避難所のアップデートにはユニバーサルデザインが有効です。
ユニバーサルデザインとは、年齢、性別、文化などのちがいにとらわれず、たくさんの人が安心して利用できる製品やサービスをつくる考え方です。
ユニバーサルデザインを盛りこんだ避難所は災害弱者を救う避難所に一歩すすみます。
子どもから高齢者まで、そして障がい者も安心して生活できる避難所を考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
災害がおきると困るのは自分だけではありません。
自分や家族は逃げ切れる、大丈夫と思っていてもまわりに目をむけると手を貸してほしい人はたくさんいます。
手助けを必要としている人を救うために地域でできることはなんでしょうか。
僕も日頃の防災活動をアップデートしていきます。

今回の講義には小学生から高齢者までたくさんの人たちが参加していました。
またおおくの大学生も参加しワークショップで自分たちにできることを考えました。
僕も学んだことを発信していきます。
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